MINIクーパー・コンバーチブル

好調MINIに三代目コンバーチブル。電動ホロの開閉18秒。

ベースはMINIの3ドア 。MINIシリーズの販売は好調で6年連続して前年の販売台数を上回り、昨年はついに21000台を越えた。

左がMINIクーパーS、右がクーパー。装備も充実していてオープンエア仕様エアコンやLEDヘッドやLEDテールランプは全車標準装備。

クーパーは16インチ、クーパーSは17インチが標準。新しく設定された「ユアーズパッケージ」で18インチを選ぶこともできる。


トランクは容量が25%広くなると同時に使い勝手も向上した。カバーを上げてラゲッジを積み込める。目立たないけどコンビ―ニエントだ。

クーパーは136馬力、Sは192馬力、ワークスが231馬力。燃費も向上。ナビゲーションシステムやモニターSに標準装備。

インテリアの基本デザインはこれまでのMINIと変わらない。ただ、素材感を重視したモデルや仕様も用意されている。


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 MINIがよく売れている。6年連続で前年を上回り、昨年は2万1千台を越えたという。輸入車のワンブランドとしては珍しい。もともと好調なMINIの背中をさらに押したのは、昨年11月にデビューしたクラブマン(2016年度RJCカーオブザイヤーIMPORT受賞)だ。このMINIシリーズに3月2日、3ドア車をベース開発されたコンバーチブルが追加された。
 「プレミアム・スモールコンパクト・セグメントでコンバーチブルを持っているのはMINIだけです」。日本語ペラペラの、MINIディビジョン本部長のフランソワ・ロカ氏は胸を張る。ただ、初代MINIコンバーチブルが登場したのは2004年、第二世代は2009年だから(どちらも16万台以上売れた)、コンバーチブル自体はそれほど古いわけじゃない。
 が、そこは好調MINI、第三世代、つまりこのMINNIは、すべてを一新させている。当然ソフトトップがつくが、これが電動式。ここまでは別に驚かない。しかし、このソフトトップ、わずか18秒で開閉できる。しかも完全自動。ロックを外したり閉じたりする必要はない。スイッチ任せでOKだ。この作業は、30㎞/h以下なら走行中でも可能だ。さらに、ホロの前側だけをオープンする、サンルーフのような使い方もできる。ちょっとしたアイデアもの。
 で、トランク容量はどうかというと、これが思いのほか広い。ソフトトップを畳んだ時で160リッター、オープン時は215リッターまで増える。先代のコンバーチブルと比べると25%の増量である。絶対値はたいしたことないが、コンバーチブルとしては上々だ。
 エンジンンは3種類。クーパーが1.5リッター直3ターボ(136馬力)、クーパーSが2リッター直4ターボ(192馬力)、そして同じ2リッター直4ターボでの231馬力版がジョン・クーパー・ワークス用に用意される。燃費はクーパーが16.7㎞/ℓ、クーパーSが16.3㎞/ℓである。
 ワークスの0-100㎞/h発進加速は6.5秒。けっこうな韋駄天である。ロカ部長は「MINIらしいゴーカートフィーリングを大切にしました」と繰り返していたから、走りも期待できそうだ。トランスミッションはすべて6速ATである。
 車内は少し広くなった。後席のレッグルームが40㎜、ショルダー部が30㎜。でも見た目にはそれほど広くなっているとは映らない。試しに座ってみたら、思ったより余裕があった。その理由はヒップ位置が低くて、否応なしに深い着座姿勢になること。短時間ならともかく、長距離はキツイかもしれない。
 車両価格はクーパーが342万円、クーパーSが397万円、ジョン・クーパー・ワークスが485万円。デリバリーは3月末から。ワークスのみ5月末からの予定である。

報告:神谷龍彦
写真:怒谷彰久


最終更新日:2016/03/04