好調MINIに三代目コンバーチブル。電動ホロの開閉18秒。

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MINIがよく売れている。6年連続で前年を上回り、昨年は2万1千台を越えたという。輸入車のワンブランドとしては珍しい。もともと好調なMINIの背中をさらに押したのは、昨年11月にデビューしたクラブマン(2016年度RJCカーオブザイヤーIMPORT受賞)だ。このMINIシリーズに3月2日、3ドア車をベース開発されたコンバーチブルが追加された。
「プレミアム・スモールコンパクト・セグメントでコンバーチブルを持っているのはMINIだけです」。日本語ペラペラの、MINIディビジョン本部長のフランソワ・ロカ氏は胸を張る。ただ、初代MINIコンバーチブルが登場したのは2004年、第二世代は2009年だから(どちらも16万台以上売れた)、コンバーチブル自体はそれほど古いわけじゃない。
が、そこは好調MINI、第三世代、つまりこのMINNIは、すべてを一新させている。当然ソフトトップがつくが、これが電動式。ここまでは別に驚かない。しかし、このソフトトップ、わずか18秒で開閉できる。しかも完全自動。ロックを外したり閉じたりする必要はない。スイッチ任せでOKだ。この作業は、30㎞/h以下なら走行中でも可能だ。さらに、ホロの前側だけをオープンする、サンルーフのような使い方もできる。ちょっとしたアイデアもの。
で、トランク容量はどうかというと、これが思いのほか広い。ソフトトップを畳んだ時で160リッター、オープン時は215リッターまで増える。先代のコンバーチブルと比べると25%の増量である。絶対値はたいしたことないが、コンバーチブルとしては上々だ。
エンジンンは3種類。クーパーが1.5リッター直3ターボ(136馬力)、クーパーSが2リッター直4ターボ(192馬力)、そして同じ2リッター直4ターボでの231馬力版がジョン・クーパー・ワークス用に用意される。燃費はクーパーが16.7㎞/ℓ、クーパーSが16.3㎞/ℓである。
ワークスの0-100㎞/h発進加速は6.5秒。けっこうな韋駄天である。ロカ部長は「MINIらしいゴーカートフィーリングを大切にしました」と繰り返していたから、走りも期待できそうだ。トランスミッションはすべて6速ATである。
車内は少し広くなった。後席のレッグルームが40㎜、ショルダー部が30㎜。でも見た目にはそれほど広くなっているとは映らない。試しに座ってみたら、思ったより余裕があった。その理由はヒップ位置が低くて、否応なしに深い着座姿勢になること。短時間ならともかく、長距離はキツイかもしれない。
車両価格はクーパーが342万円、クーパーSが397万円、ジョン・クーパー・ワークスが485万円。デリバリーは3月末から。ワークスのみ5月末からの予定である。
写真:怒谷彰久