【JAIA2017】③ ルノートゥインゴ | Renault TWINGO

トゥインゴ・ゼン(EDC)パリとは捨てる文化と見たり。小粋で扱いやすい。

最小回転半径4.3ⅿ。バリの路地でも東京の下町でも不安なし。全長は短くしたのにホイールベースを伸ばして居住空間を確保。エンジンはリアに49°傾けて搭載。

強く張り出したリアショルダーなどはWRCで活躍した往年の名車サンクターボを彷彿させる。

インテリアのカラーは赤、青、白の3色。昔プジョー106にもこんな雰囲気のモデルがあった。EDC(2ペダルMT)のギクシャク感は減った。質感も悪くない。


エンジンはフツーは見えない。ネジ止めしてあるリアパネルを外せば出現する。

6速EDCはターボ(90ps)、5速MTは自然吸気(71ps)。EDCのギクシャクとは少し減った。

このクラスはとくにMTが楽しい。優れた小回り性能活かして街中をキビキビ。オシャレ。


※画像クリックで拡大表示します。

 もともとフランス車のデザインはユニークだった。でも、中身は必ずしも外観と一致しなかった。トゥインゴもそう。初代(1992年)のデザインはユニークを通り越して、当時としては度肝を抜くほどだった(ホンダのトゥデイに似ていた)。対して2代目(2007年)はかなりおとなしい。そしてこの3代目。デザイン的には、このあたりがほどよいセンか。
 個人的にはトゥインゴ、興味がないわけではなかった。しかし、デュアルクラッチを使ったモデル(2ペダル)に乗って興味が失せた。ギクシャクしてドライビングがあまり楽しくない。ただ、MTが当然のヨーロッパでは評価が高かった。要するにMTのように乗ればいいのだ。アップではアクセルを少し戻してとか──そうすれば不満は出ない。AT免許で乗れるのも魅力だ。
 キーを捻って始動する。最近、キー式は珍しい。内装はブラックと一部カラーが組み合わされる。センスがいい。メーターはスピードのみだが、大きくて見やすい。最初はタコメーターくらいはと思ったが、実際これで不便はない。何でも追加したがる近頃のクルマとは反対のポリシーだ。思い切りがいい。
 エンジンは3気筒。6速EDC(エフィシェント・デュアル・クラッチ)車が0.9ℓターボ、5速MT車は1ℓ。試乗にはEDCの方を選んだ。3代目トウィンゴの特徴はルノー久々のRR(後輪駆動)車であること、プラットフォームもエンジンもメルセデスのスマートと共用すること。
 スマートが郊外も意識しているのに対してトウィンゴは活躍の場をパリに絞る。と言っても大きな違いはない。乗り心地はトウィンゴの方がソフトだ。RRのおかげもあってステアリングは軽い。しかもよく切れる。小回りがきき、Uターンもしやすい。だから街中でも乗りやすい。ボンネットの下にはウインドー液などが収まり荷室には使えない。
 エンジン音はドライバーの耳にはあまり入ってこない。RRの利点のひとつか。発進時は少しもたつくが、いったんスピードに乗れば全く問題はない。ターボラグもあまり気にならない。
 で、問題のEDC。劇的に改良されたわけではないが、ギクシャク感が少し減った。あえて言えば発進のごく初期に少々、1速から2速への変速時にたまに出る。大人しく乗ればAT車として文句は出まい。スタイルも含めて楽しいクルマだ。
 価格はZEN・MTが171万円、ZEN・EDCが180万円、インテンスが189万円、インテンス・キャンバストップが199万円。全車200万円以下。戦略的価格設定だろう。

報告:神谷龍彦
撮影:佐久間健/ルノー・ジャポン

<神谷 龍彦> 最終更新: