ホンダ フリード&フリード+

安全運転支援システムを全車標準に! と母は思う

緒方 昌子

ハイブリッドの走りに不満はないと思ったが、自然さではガソリンの方が上だった。

エクステリアはややスポーティ。同時に塊感も増した。そこのお父さんも如何ですか?

フリードの3列目はこんな風に収納。広い空間は出現するが、斜め後方の視界は悪い。


5人乗りのフリード+。床下収納たっぷり。セミダブルベッドにもなる。低床が活きる。

ちょっと物足りなさがあったインパネの質感も向上した。視界は相変わらず広い。

ハイブリッドはエンジン110馬力+29.5馬力で計139.5馬力。ガソリンは131馬力。


※画像クリックで拡大表示します。

 2008年に先代のフリードがデビューした時、「This isサイコーにちょうどいいHONDA!」と、CMのキャッチコピーが頭の中をループしたものだ。「大型のミニバンをスパっと切ったような3列シートのコンパクトミニバン。自由な発想かぁ」と、妙に印象に残った。
 初代から低床でステップ高が低いから、小さい子どももおじいちゃん・おばあちゃんも乗り降りがラク、テールゲートも大きく開いてママチャリもラクに乗せられるなど、「日常生活のあるある」を、お母さん目線でクリアしていたと思う。
 そして、2016年9月、2代目フリードが登場。初代のここがねぇと思っていたインパネデザインが上手にアレンジされ、エクステリアデザインも、若いお父さんが納得しそうなややスポーティで塊感のあるデザインになった。もともと前方視界が広かったが、フロントコーナーウインドーが大きくなり、フロントピラーをスリムにしたため、横を歩く子ども(小学校低学年くらいの身長)も目に入る。若いお母さんもその親の世代(一般的な50〜60代のおじいちゃん・おばあちゃん)も、サイズ感がわかりやすくて運転がしやすいのは大きなポイントだろう。
 ラインアップするドライブトレーンは、ガソリンが1.5ℓ直噴DOHC i-VTEC、ハイブリッドは1.5ℓアトキンソンDOHC i-VTEC+ i-DCD。ハイブリッドに4WDも用意されている。また、2列シートでラゲッジを深く掘り下げ超低床化し、床下収納もできる個性派フリード+も登場。
さらに安全運転支援システム「Honda SENSING」を、ハイブリッドの中級グレード以上、ガソリンの上級グレードに標準装備。安全装備合戦の中、全グレード標準とはいかないのは惜しい気がする。装備のないグレードにも、メーカーオプションを設定できないだろうか……と、母の立場では考える。
 今回試乗したのは、フリード(3列シート7人乗り)のガソリンとハイブリッド、それにラゲッジを深く掘り下げ超低床化し、床下収納もできるフリード+(2列シート5人乗り)のハイブリッドの3タイプ。燃費で考えれば、JC08モード27.2kmのハイブリッドは魅力だ。上りの坂道でも颯爽ときびきび走り、2列目、3列目のマイルドな乗り心地もいい。
 しかし、JC08モード19.0kmのガソリンエンジンは、軽快でありながら、しっかりとした力強さがあり、気持ちのいいものだった。燃費と価格を総合的に考えると、ガソリンエンジンの魅力は大きい。また、2列シートのフリード+の走りは軽快だったが、乗り心地にコツコツ感があったのは、ラゲッジを奥まで深く掘り下げているためだろうか。
 試乗して感じたのは、3列目シートからも運転席へと声が通るので、車内での会話が弾むこと。大型ミニバンにありがちな「運転手ひとり」な状況にはなりにくいのがいいところ。新型フリードは、広さ、サイズ、使いやすさ、そして安全性も、いまどきの親と密接な日本の家庭に「ちょうどいい」、そう納得できる仕上がりだった。

報告:緒方昌子
撮影:佐久間健

<緒方 昌子 > 最終更新:2016/11/03