三菱 ランサー・エボリューション X

緻密な統合制御が可能にした異次元の走り

丸山 誠



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 ランエボXはプラットフォームはもちろん、エンジン、ミッションなどすべてを一新。それに合わせて車内の通信方法もCANに変更している。このおかげで複雑な統合制御ができるようになった。エンジンやミッションまで緻密な制御ができることで、S-AWCが可能になったわけだ。

 エンジンも新世代の4B11型2L DOHC MIVECターボに変更。長年使われてきた4G63型との違いはは重量。4G63型は昔ながらの鋳鉄ブロックで重量が重かったが、4B11型はオールアルミ化することで12kgもの軽量化に成功している。パワーは従来と同じ280馬力だが、ランエボXは信じられないほど速い。それに新型には新たな武器ツインクラッチSSTを装備している。新型の操縦性の特徴はアンダーステアの少なさだ。どのようなコーナーでも鋭く回り込める。多少強引にステアリングを切り増してもアンダーステアを出さないのだ。クルマがドライバーのミスをカバーする領域も増えて、コーナーからの脱出するのがすばらしく速い。タイヤの能力を大幅に越えない限り、だれにも異次元の速さを味わわせてくれる。ツインクラッチSSTの制御もすばらしい。S-スポーツのDレンジ走行なら最適なギヤをすばやく正確に選ぶ。ドライバーがステアリング操作に意識を集中させていても、ダウンシフトは自動的に正確に行われる。これを味わうと5速MTよりもツインクラッチSSTのほうが方を選びたくなるはずだ。

<丸山 誠> 最終更新:2010/04/23