スズキ ハスラー(1)

デザインって難しい。好みが分かれるかも

エクステリアの大きな特徴はCピラーに窓が開けられたこと。斜め後方の視界は圧倒的に改善された。

初代は2014年から2019年までで48万1283台売れた。操安性など走りの質は確実にアップしている。

バックスタイルも逞しくなった。このアングルからだと3番目の窓にも違和感はないような気もする。


インパネは女性が中心になってデザインした。もっとも気にかけたのは左右の対称性だと言う。

エンジンはマイルドハイブリッド。CVTは新設計。NAでも十分だがターボのパワーモードは力強い。

ユーティリティにもしっかり配慮。リアシートは紐を引けば前に出る。床の下にはラゲッジボックスもある。


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 初代ハスラーが発売されたのは、2014年1月のこと。SUVテイストのルックスとワゴンRゆずりの使い勝手などが大いに受け、6年間で48万台を売り上げる大ヒットモデルに成長した。初代モデルが好評だと難しくなるのが、次期のフルモデルチェンジだ。特にハスラーは趣向性の高いクルマであり指名買いのユーザーが多かったので、なおさらといえるだろう。
 まずはエクステリアについてだが、全体的に丸みを帯びていて可愛らしいイメージだった初代に比べると、角ばったデザインとタフさを強調するフロントバンパーやホイールアーチなどで、かなりたくましくなった印象を受ける。
 インテリアも同様で、上下に配置されたバーや3連インパネガーニッシュは、カシオGショックなどのタフギアを連想させるもので、これも好みが分かれると思う。初代のなんとなくゆるいイメージを気に入っていたユーザーにとっては、受け入れがたいかもしれないが、デザインに正解はないし、初代と比べて代り映えがないと、それはそれで批判されそうな気もする…。同社のジムニーやスペーシアギアなどの流れを踏襲しているのかもしれないが、今やクルマを選択する要素として大部分を占めるデザインとは、なんと難しいことかと再認識した次第だ。
 オプションのインフォテーメントシステムにも注目したい。9インチの1280×720のHD画質というのはタブレット端末になれた世代だと大したことないと思えるかもしれないが、軽自動車に装備されることもあって、今までのシステムに比べると視認性や使い勝手は抜群だ。スマフォとの連動やカスタマイズ機能も充実しており、なおかつ360度カメラも標準装備されているので、約18万円と高価だが装着する価値は十分にある。

大ヒットの後の正当進化。今やファーストカーにも

 まずはHYBRID Xターボの4WD車に試乗した。様々な機能を備えるクロスオーバーSUVながら880圓鳩變未覆海箸發△辰董動力性能は軽快そのもの。ステアリングスイッチに設けられたPWRスイッチを押せば、アクセルを踏み足さずともレスポンスよく加速することが可能。ただ、リアサスペンションがI.T.L.式になることとデファレンシャルギアが若干重いこともあるせいか、マンホールなどの大きな突起物を乗り越えたあとに車体のおさまりが若干悪いように感じられた。
 続いてHYBRID XのNAのFF車に試乗。ターボ車に比べれば絶対的な動力性能は劣るものの、加速性能や回生性能にマイルドハイブリッドシステムの進化が感じられ、街中であれば不満は全くないといえるほどだった。車内の燃費計に良好な数値が記録されていたことも追記しておきたい。また、リアサスペンションがトーションビーム式になってリアスタビライザーが追加されたことによって、乗り心地はターボの4WD車より洗練されていたと思う。
 長距離をこなすユーザーであれば、全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロールを標準装備するターボ車お勧めするが、街中中心ならばNA車でも十分といえるだろう。
 今やファーストカーとして軽自動車を選ぶユーザーが増えるなか、低燃費性能を含めた走行性能や安全性能に加え、デザインやユーティリティ性も限られた排気量やサイズの中で求められるが、2代目ハスラーは車としての正当な進化を遂げており、その期待に応える素質を備えていることは間違いない。

報告:小堀 和則
撮影:佐久間 健

<小堀 和則> 最終更新:2020/02/08