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街中でも取り回しが良く立体駐車場にも入庫できるボディサイズでありながら、CX-30のエクステリアは伸びやかで何処となく妖艶な雰囲気も漂わせる。デザイナーによると、ルーフは高いままにDピラーを寝かせたり、樹脂部分で下半分を隠してボディをスリムに見せたりするようなブレイクスルーがあったという。特にボディ塗装の映り込みの変化に関しては、日本古来の芸術を重視するマツダならではのセンスが感じられるところだ。
インテリアにおいても、マツダコネクトの使い勝手や細部にわたる造り込みに進化が見て取れる。内外装ともに「良いもの」に触れていると思えるマツダのクルマづくりには共感をおぼえるが、それは走りの面においても変わらない。
スカイアクティブビークルアーキテクチャーがもたらす総合的なシャシー性能の高さと進化したGベクタリングコントロールが相まって、ドライバーが意のままに操れる一体感のある走りが堪能できるのだ。また、乗り心地や静粛性も高いレベルにあり、後部座席やラゲッジスペースもしっかりと確保されているので,大人4人でのロングツーリングも十分こなせるだろう。
国内のコンパクトSUV市場は強力なライバルがひしめきあっているが、クルマとしての上質さではCX-30が頭一つ抜け出した印象だ。来年導入されるスカイアクティブX搭載車にも期待したい。
報告:小堀和則
写真:佐久間健
最終更新:2019/11/04