三菱 eKワゴン/eKクロス パート 3
MITSUBISHI eK wagon & eK X PART 3

まるで春風のようなハイトワゴン

街乗りスピードならほぼ百点満点のeKワゴン。石畳の道での乗り心地も合格だ。

嫌味を感じさせないスタイルって実現するのはけっこう難しい。ハイトワゴンとして新機軸。

クロス・ターボのランプ。上から、ポジション、LEDロー、ロー、ハイ、そしてフォグ。


ディスプレイは9インチと7インチを用意。でも、あくまでも枠と配線だけ。本体は別売。

こうしてフロアを前にたためば、ベビーカーもそのまま縦に入れられる。母、感涙?

何の変哲もない52psエンジン。でもCVT小型化の成功でホイールベースを伸ばせた。


※画像クリックで拡大表示します。

 ずら〜っと3タイプそろった三菱eKシリーズ。最も印象に残ったのは、期待していたX(クロス)ターボではなくてワゴンだった。何よりもまずスタイルに不自然さや嫌味がない。すっきりしている。没個性的といえなくもないがフツーに乗るにはこのくらいがちょうどいい。

このすっきり感、この素直さ。ワゴンが出色
 それでいてワゴンは実用軽自動車としてのポイントをしっかり押さえている。クロスでも同じだが、フロントの7つの小物入れ、70弍篦垢気譴晋綫覆離法璽好據璽后⊂茲蟾澆蠅靴笋垢ご櫃澆鯊咾咾晋綫覆粒僉▲侫薀奪箸幣押2WDに用意される荷室下のスペース、それに後ろからでも倒せて広いラゲッジルームが得られるリアシートバックなどなど。ベビーカーも立てたまま積み込める(2WD)。この手の工夫はどこの軽自動車メーカーでも得意だが、eKもまったく遜色ない。
 エンジンはクロスとは異なり自然吸気のみ(最高出力はクロスのハイブリッドと同じ52ps)。と、舐めてかかると嬉しい悲鳴を発することになるかもしれない。発表会で三菱が言っていた通り静かで振動が少ないのだ。
 しかもオートストップからの再始動が実に静か。ハイブリッドのeKクロスはベルト駆動のスターター&ジェネレーターだが、eKワゴンはハイブリッドでなく通常のスターターを使用している。それなのにこの静かさにはちょっと驚かされた。
 CVTもかなりよくできていて、音だけ高くなって車速が上がらないというケースは少ない。アクセルに対してほぼリニアにスピードは上昇する。しかし、テスト用に急激にアクセルを踏み込むとやはりタイムラグが出る。皆無とはゆかない。皆無とはゆかないが一般的な使用方法ならこんな急加速はしない。
 ハンドリングの軽快さにはタイヤサイズもあるかもしれない。サイズは155/65R14。クロスにも同サイズはあるがメインは165/55R15になる。街乗りが主体ならこのサイズで十分だ。タイヤ、ワイドをもって貴しとせず。

4人乗車はキツイ。お調子者の失敗と発見
 さて注目と期待のクロス。エンジンはマイルドハイブリッドで64ps仕様と52ps仕様がある。確かによく走る。静かでもある。大きな起伏では少々かたいが、ハンドリング自体はいい。が、ちょっと誤算があった。それは近くのRJC会員に大した考えもなく「後ろに乗ってみます?」と声をかけたこと。
 結局カメラマンも含めて4名乗車で走った。途端にこれは失敗だったなと思った。リアに大人2名を乗せると4WDの約60kgに加え二人分の体重で2WD比約200kgの増加になる。運転席で固く感じるのだから、後席はなおさらだろう。その結果として乗り心地の評価は下がった。これは必ずしもあり得ないケースではない。50ps/60psレベルのクルマにとってウエイトの影響は大きい。あえて、改善の余地ありと申し上げてあげておこう。
 それは差し置いて、デザインについての印象。ワゴンに比べると顔つきは圧倒的に派手だ。人によってはコワイと感じるかもしれない。しかし、奇をてらってこのデザインを選んだのではない。それをもっとも明確に示しているのが縦に配置されたヘッドランプだ。
 一番上は車幅灯。その下に3つの角型LEDランプが並ぶ。上の2つがロービーム、下の1つがハイビーム。対向車の眩しさを抑えるためだ。メーカーとデザイナーの良心を感じる。丸いフォグランプはその下に収まる。
 話が前後するが、前後長が長くなった室内。サイズ制限がある軽自動車でなぜこんなことができたのか? これには65仗びたホイールベースの影響が大きい。それに貢献したのが小型軽量化を達成したジャトコ製CVTだ。おかげで後席ニールームは70个眩えた。
 細かいところにわずかの不満はあるが総じていいクルマだ。次なる展開も気にかかる。
報告:神谷龍彦
写真:怒谷彰久

<神谷 龍彦> 最終更新:2019/04/20