スバル フォレスター
SUBARU FORESTER

期待のe-BOXERだが、9月発売なのが残念

悪路走行での安心感を担保する2モード切り替え式のX-MODEは全車に標準装備。ヒルディセント・コントロールも全モデルに付く。

スバル・グローバル・プラットフォームを採用し、クラストップレベルの操安性や静粛性、衝突安全性能や危険回避性能を手に入れた。

インテリアの質感は昔のスバル車からは想像できないほど高くなった。写真はe-BOXERを積むアドバンス(9月発売)の本革シート仕様。



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 スバルが7月上旬から発売している新型フォレスターを伊豆下田にあるスポーツサイクルセンターで試乗した。ワインディングの4キロコースと施設内に特別に設置されたオフロードコースで行った。試乗車は4キロコースが2.5リッターのプレミアムと2リッターモーターアシストのアドバンス、そして比較として旧モデルの2リッターアイサイトの3台だった。オフロードコースは2.5X−ブレーク。
 最初にハンドルを握ったのは2.5リッターのプレミアム。まず直線路で思い切りフルスロットルでスタートすると、シートバックに押し付けられる加速感であっという間にコーナーに突っ込みブレーキングで脱出した。このコースは比較的カーブの多いワインディングだから、直線路での加速フィールよりもコーナーでのハンドリングを味わうのに向いている。
 それでも少ない直線路でのスピードは瞬時に軽く100kmを超えてくれる。フルスロットルでのサウンドも工夫され、心地よさと力強い駆動力がシートから伝わって来る。コーナリングではシートサイドのホールディングと強固な足回りが支えてくれ、難なく急カーブから脱出することができるのには感心した。
 次は2リッター&モーターアシストのアドバンス(9月14日発売予定)だ。こちらは日本バージョンのみの搭載。モーターでアシストするので、初期の加速フィールは2.5よりはるかにパワフルでコーナリングでのトレース感も上といえる。マイルドハイブリッドだから、燃費向上にも貢献しており、スポーツ走行との両立を見事に果たしているといえる。若者向けにはこちらの方がアピール度は上といえる。
 最後に従来モデルの2リッターアイサイトのハンドルを握った。同じような走り方をして比較してみたのだが、多少フルスロットルではうるさく、コーナリングでは体が外にもっていかれ、サイドに膨らむ走行をしなければならなかった。それだけ新型が進化しているといえるだろう。
 オフロードコースでは500メートルの凸凹道と山型のコースを登ったり下りたり、片方を脱輪させて、その場から脱出するような試乗コースだった。悪路用のスイッチオンとオフで試したが、オフでは脱出が難しい場所でもオンでは難なく脱出できるのには感心した。
 脱出の際のフィールはパワフルよりもソフトで、軽いアクセルワークで自然に離れるのが可能だ。急な坂を上る際には前方は空で先が見えない不安があるが、ビューモニターが前の下方の景色を映し出してくれるから不安は解消される。
 新型フォレスターは5代目を迎えたが、新シリーズは国内、グローバルとも過去最高の販売台数確保を目指している。
報告:遠藤徹
写真:スバル

最終更新:2018/07/16