第25回(2016年次)RJC カー オブ ザ イヤー

RJCカーオブザイヤーの表彰式を開催

RJCの飯塚会長&遠藤副会長を中心に、受賞メーカー&インポーターで記念撮影。

2015年12月14日、国産メーカーとインポーター、およびRJC会員の出席のもと、第25回RJCカーオブザイヤーの表彰式が都内で行われた。 各賞とも5ベストを受賞したメーカー/インポーターに理事から表彰状が贈られたのち、最優秀賞を獲得したメーカーとインポーターには当会会長・飯塚昭三と副会長・遠藤徹から表彰状とトロフィーが手渡された。「カーオブザイヤー に輝いたスズキ株式会社からは、アルトのチーフエンジニアである水嶋雅彦氏ともに、鈴木修会長ご自身が忙しいスケジュールの間を縫って出席。「カーオブザイヤーIMPORT を獲得したビー・エム・ダブリュー株式会社からはMINI本部長フランソワ・ロカ氏らが、そしてMIRAIのTFCSで「テクノロジーオブザイヤー に選ばれたトヨタ自動車からは技術開発本部FC技術・開発部の木崎幹士主査が表彰の壇上にあがった。 受賞後には例年通り各社からコメントをいただいた。この賞に対する意気込みや取り組み方、さらには開発の苦労話など興味深いお話をお聞きすることができた。今後も会員自ら自己研鑚に励むと同時に、メーカーおよびインポーターの方々とのコミュニケーションをさらに深めて、RJCカーオブザイヤー活動をより一層充実させてゆきたい。

国産車6ベスト。左から、マツダ(2人)、スズキ(2人)、日産、ホンダ、トヨタ。

輸入車6ベスト。左から、ボルボ、ジャガー&ローバー、BMW(2人)、アウディ、プジョー、BMW。

テクノロジー6ベスト。左から、メルセデス・ベンツ、スズキ、ボルボ、トヨタ(2人)、日産、マツダ。

アルト発売36年目の栄光。この日のためにわざわざ浜松の本社から駆け付けてくれた鈴木会長。


 

2016年度RJCイヤーカー&テクノロジー決定!

◇国産車はアルト/アルトラパン

◇輸入車はMINIクラブマン

◇技術はトヨタ燃料電池システム(TFCS)

11月10日、あいにくの雨模様のなか、「ツインリンクもてぎ」(栃木県)でRJCイヤーカー選びの最終確認走行&選考会が行われた。会員52名による投票の結果、2016年度カーオブザイヤー(国産車)にはスズキのアルト/アルトラパン、カーオブザイヤ ・インポートにはBMWのMINIクラブマン、テクノロジー・オブザイヤーにはMIRAIに搭載されたトヨタ燃料電池システム(TFCS)選ばれた。まずは各メーカーの喜びの模様をお伝えする。詳しくは12月中旬発行予定の機関紙「Bulletin」でお伝えする予定。その後、このWebでも選考会の様子を掲載します。 

RJCカーオブザイヤー(国産車)

●受賞車:スズキ アルト/アルトラパン

アルト・シリーズは新設計のプラットフォームによる軽量化が最大の特徴である。常に軽量化が求められてきた軽自動車にとって、これは厳しい。しかも剛性のアップも不可欠。エンジンの改良は当然だ。まさにミリ単位の挑戦である。 その結果、操縦性や燃費が大幅に向上した。プラットフォームと足のバランスもすばらしい。ノーマルでもコーナリングの安定性は想像以上に高い。また、アルトだけでなく、スポーティモデルのターボRSや発表されたばかりのワークス、ファッション性の高いラパンなど、モデルバリエーションも多い。基本性能の高さに加え、選択肢の多彩さも授賞のポイントだ。

 

順位 得点 RJCカーオブザイヤー
1 264 スズキ アルト/アルト ラパン
2 194 マツダ ロードスター
3 190 本田技研工業 S660
4 155 マツダ CX−3
5 136 日産自動車 エクストレイルHYBRID
6 132 トヨタ自動車 シェンタ

 

RJCカーオブザイヤー・インポート

受賞車:ビー・エム・ダブリュー MINIクラブマン

過去、いくつもの内外メーカーがプレミアム・コンパクトカー創りに挑んできた。が、最初に成功したのはMINIを傘下にしてからのBMWである。伝統のデザインツールを巧みにアップデートさせながら世代交替してきたMINIシリーズ。 なかでも観音開きのテールゲートを持つクラブマンは、MINIの長所と特徴を捨てることなくボディを大きく膨らませた。それゆえにユーティリティの高さは飛躍的に向上。しかも、他車にはない上質・快適・俊敏な移動空間を実現している。大人のMINI、確かなMINI。替っても変わらず。

 

順位 得点 RJCカーオブザイヤー・インポート
1 250 ビー・エム・ダブリュー MINIクラブマン
2 212 ジャガー・ランドローバー・ジャパン ジャガーXE
3 171 ボルボ・カー・ジャパン ボルボV40/V40クロスカントリーD4
4 167 アウディジャパン アウディTT
5 153 プジョー・シトロエン・ジャポン プジョー308/308SW
6 118 ビー・エム・ダブリュー BMW2シリーズ・アクティブツアラー/グランツアラー

 

RJCテクノロジーオブザイヤー

受賞技術:トヨタ・フューエル・セル・システム(TFCS)

燃料電池(フューエル・セル)を最初に世にアピールしたのはメルセデス・ベンツだ。しかし、最初に市販乗用車(MIRAI)として市販したのはトヨタである。加湿器を使わずに難しい水管理を可能とした画期的な高効率FC(フュエール・セル)を新開発した(一般的には、これをまとめたものを燃料スタック=燃料電池と呼ぶ)。 それとともに、高圧の水素タンクも自社開発、それに従来のハイブリッド技術を融合させることでコストを下げ利便性の高い燃料電池車を市販した。燃料電池の開発は単にクルマの動力源云々という問題ではない。将来のサステイナブル(持続可能)な水素社会の可能性を前進させたとして大いに評価したい。

 

順位 得点 RJCテクノロジーオブザイヤー
1 273 トヨタフューエルセルシステム(TFCS) 【トヨタ MIRAI】
2 202 クリーンディーゼルハイブリッド 【メルセデス・ベンツ S300h】
3 166 軽量化と高剛性を両立した新プラットフォーム 【スズキ アルトシリーズ】
4 152 新世代Drive-Eクリーンディーゼル 【ボルボ V40D4】など
5 151 3モーターハイブリッドシステム 【ホンダ レジェンド】
6 127 ロードスターの軽量化技術 【マツダ ロードスター】

 

RJCカーオブザイヤー6ベスト

スズキ アルトシリーズ

アルトのほかに、アルトRSターボやラパンも含む。今回のイヤーカー選びには間に合わなかったが、東京モーターショーでデビューしたワークスもこのファミリー。

 

マツダ ロードスター

“Be a driver.”をアピールするマツダの面目躍如である。今や数少なくなったピュアスポーツカー。後にロータリースポーツ「RX VISION」も控えていることだし。

 

日産 エクストレイル HYBRID

静かで、燃費ももちろん悪くない。しかも、アクティブエンジンブレーキや前後の高低差に対応するアクティブライドコントロールという“世界初”も秘めている。

 

ホンダS660

ビートの再来かどうかはともかく、ダイハツのコペンとは違う意味で個性的。少々犠牲にし過ぎた部分もあるが、それだけに思い切りの良さはいかにもホンダらしい。

 

マツダ CX-3

ディーゼルのみというのがちょっと驚き、とっても新鮮。基本的にはデミオ・ディーゼルと同じだが、ナチュラル・サウンド・スム―ザーの導入によって騒音を劇的に減らした。

 

トヨタ シエンタ

乗りやすい!積みやすい!使いやすい!3拍子揃ったミニバン。3列目シートの折り畳み方も秀逸。エンジンは1.5ℓ。ハイブリッドもある。派手な色が似合うのも特徴。

 

RJCカーオブザイヤー・インポート6ベスト

MINIクラブマン

大人になったミニ。デザイン的にはあまり変わらないが、実際には一回り半ほど成長している。パワーはクーパー136馬力(3気筒1.5ℓ)、クーパーSが192馬力(4気筒2ℓ)

 

ジャガーXE

MINIと並んで一次選考をトップで通過したジャガーの最廉価モデル。と言っても488万円から。エンジンは2ℓ直4(200馬力)と3ℓV6(340馬力)。ディーゼルもある。

 

ボルボ鶩40/鶩40クロスカントリー

精力的にディーゼルエンジン化を進めるボルボの底辺を担う。パワーよりもトルクが魅力のディーゼル。デンソーやらアイシンAWやら、日本メーカーの技術も生きている。

 

アウディTT

少しばかり影の薄かった先代TT。3代目は初代のようにピュアスポーツを目指した。いたずらに肥満することなく走りを追求している。ナビが組み込まれたメーターも新鮮だ。

 

プジョー308/308SW

騙されたと思ってともかく乗っていただきたい。その評価は結果的に分かれるにしても、走りは堅実だし、乗り心地もいい。近代化されたフランス車の良さを十分味わえる。

 

BMW2シリーズ・アクティブツアラー/グランツアラー

荷物を積むためにはFRにこだわってはいられない。で、初のFFを採用したのが2シリーズ・アクティブツアラー。グランツアラーはホイールベースを伸ばして3列シートにした。

 

 

RJCテクノロジーオブザイヤー6ベスト

トヨタ フューエル セル システム(TFCS)

自社開発の燃料電池技術とハイブリッド技術を融合した次世代システムを実用化。MIRAIというクルマに搭載した。まさに世界をリードするテクノロジーと言えるだろう。

 

メルセデスベンツ クリーンディーゼル ハイブリッド

クリーンディーゼルエンジンと高効率電気モーターによるハイブリッドシステム。Sクラスで大型セダンの常識を破る20㎞/ℓという高燃費を実現した。静粛性も高い。

 

スズキ 軽量化と高剛性を両立した新プラットフォーム

ボディや足回り、エンジン、シートフレームに至るまで軽量化を徹底した。これによって、アルトは60kgの軽量化に成功し、ガソリン車ナンバーワンの37㎞/ℓを達成した。

 

ホンダ 3モーターハイブリッドシステム

前に1つ、後ろに2つの計3のモーター、それにエンジンを使い、前輪駆動、後輪駆動、そして4輪駆動という駆動方式と、EV、エンジン、ハイブリッド走行を自動的選択する。

 

ボルボ 新世代Drive-Eクリーンディーゼル

2500気圧の燃料噴射を実現する最新の[i-ART]コモンレール直噴システムや、2ステージターボチャージャーの採用等により、クラストップレベルの燃費と出力を実現した。

 

マツダ ロードスターの軽量化技術

最新のスカイアクティブ技術によって、最適な機能配分とコンパクト化、アルミなど軽量化材料の採用拡大を図り、グラム単位で重量増を抑えた。結果、先代より100kg以上ダイエット。


2016年次RJCカーオブザイヤー 一次開票結果

順位 得点 RJCカーオブザイヤー
1 46 スズキ アルト/アルト ラパン
2 42 マツダ ロードスター
3 38 日産 エクストレイル HYBRID
4 36 ホンダ S660
5 35 トヨタ MIRAI
6 23 マツダ CX−3
7 20 トヨタ シエンタ
8 18 ホンダ ステップワゴン
9 16 ダイハツ キャスト
10 11 ダイハツ ムーブ
11 9 スバル インプレッサ SPORT HYBRID
11 9 ホンダ グレイス
13 7 スバル エクシーガ Crossover 7
14 6 スズキ SX4 S−CROSS
15 5 ダイハツ ウェイク
15 5 ホンダ レジェンド
15 5 ホンダ ジェイド
15 5 スズキ ソリオ/ソリオバンディッド
15 5 トヨタ アルファード/ヴェルファイア
20 3 ホンダ N-BOX SLASH
21 2 ホンダ シャトル
21 2 トヨタ レクサス LX570



順位 得点 RJCカーオブザイヤー・インポート
1 52 MINI クラブマン
1 52 ジャガー XE
3 34 ボルボ V40/V40 クロスカントリー D4
4 32 アウディ TT
5 26 プジョー 308/308SW
6 25 BMW 2シリーズ・アクティブツアラー/グランツアラー
7 24 フィアット 500X
8 19 フォルクスワーゲン・パサート
9 18 メルセデス・ベンツ CLA シューティング ブレーク
10 16 メルセデス・ベンツ Bクラス
11 13 メルセデスAMG GT
12 11 ジープ・レネゲード
13 9 フォード・マスタング
14 6 スマート・フォーツー
15 4 BMW 7シリーズ
16 1 BMW X6



順位 得点 RJCテクノロジーオブザイヤー
1 50 トヨタ フューエル セル システム(TFCS)
2 45 クリーンディーゼル ハイブリッド
3 36 軽量化と高剛性を両立した新プラットフォーム
4 35 3モーターハイブリッドシステム
5 33 新世代Drive-E クリーンディーゼル
6 26 ロードスターの軽量化技術
7 25 アクティブライドコントロール
8 23 革新的なボディ構造「カーボン・コア」
9 18 ナチュラル・サウンド・スムーザー
10 16 直噴1.5L VTEC TURBOエンジン
11 14 アクティブエンジンブレーキ
12 11 高熱効率・低燃費エンジン群の開発
13 9 ウェルキャブの助手席回転チルトシート車
14 7 S-fit構造シート