ルノー RENAULT
カングー オーセンティック6MT KANGOO AUTHENTIQUE 6MT
カングーにジャンボリープレートの限定車。17万円のお得。

 カングーはちょっと不思議なクルマだ。 
 まずすごいのが、ルノー・カングー・ジャンボリー(山梨県山中湖)への参加台数。9回目を迎えた今年(5月14日)はカングーだけで1243台、トータルで1977台、参加人数は4226名を数えたという。こんな例は世界でも珍しい。ただ、アメリカのGM・サターンのホームカミングデイでテネシー州のスプリングヒル工場に集まったサターンユーザーの多さはこの比ではなかったが…。
 マニュアルユーザーが多いことも特筆ものだ。その比率は一昨年には半分に近づいたが昨年は4分の1に下がった。とは言え、この比率の高さは日本では珍しい。MT車が9割という本国・フランスでは当然としても。日本でのカングーMTのユーザーがATユーザーと大きく異なるのは、個性美&スポーティ志向のエンスージアストである点だという。
 さらに言えば、ただの商用車が日本でのルノー車販売のトップを占めるというのだって異例だ。一時期ルーテシアに首位を譲ったが去年は1位に復活した。その時の2位はルーテシアだったが、現在はトゥインゴである。カングーのユーザー層の中心は30代後半から40代前半だという。いたってフツーの商用車をファミリーユースなどに変えるのはいかにも日本人的と言えば言える。
 というように、日本でのルノー車販売トップという長期政権を再び得たカングーに限定車(60台)が登場した。当然MT仕様である。「カングー オーセンティック 6MT」と呼ぶ。
 1.2ℓターボエンジン(115ps)と6速MTのアクティフをベースにホワイトのクラシックアロイ(ちょっと見にはアルミには見えない)とマルチルーフレールを加えた仕様。率直に言って驚くほどの変化ではない。ただ、トータルで17万円相当の装備を加えて価格据え置き(235万円)というのには魅力的である。
 ついでに言うと、カングージャンボリーでもカングー・アン・プロヴァンスの限定チョロQがルノーのメディアショップで発売されている。後ろにカングージャンボリー2017のプレートが付く。ほかにもいろいろなグッズがあるからルノーに興味のある方はアクセスしてみてはいかが?
 最後にまったく別の話題。ルノー・ジャポンは先日、今年のジュネーブショーでデビューした「アルピーヌ A110」の日本での発売を発表した。言うまでもなく一世を風靡した伝説のスポーツカーの“復活”だが、詳細はまだ決まっていない気配だ。時期はおそらく年末か来年初めになりそうだ。A110の1.8ℓターボエンジンは252psを発生、0-100km/h加速は4.5秒。燃費が16.1km/hというのがいい意味で時代を感じさせる。
報告:神谷龍彦
写真:佐久間健/ルノー・ジャポン

限定車のボディカラーはグレーとホワイトの2色。左右サイズの異なる観音開きドアはユニーク。

マルチルーフレールもスペシャル・エクイップメント。ここを利用すれば車内はさらに広く使える。

これがホワイト塗装の特別アルミホイール。ブラックもオプションで用意されている。

アン・プロバンスという名のチョロQ 。2376円(税込み)。タカラトミーが大人を意識して製造。

今年のカングージャンボリー。各種イベントも開催され盛況。車の台数は人の手で計ったとか。

ジュネーブショーでデビューしたアルピーヌA110。1995台の初期生産車は5日で完売したという。


最終更新日:2017/06/10