メルセデス・ベンツのクロスオーバーSUV「GLA」の新型車が発売された。このモデルのデビューは2013年、日本に輸入されたのは2014年だから、もちろんまだフルモデルルチェンジの時期ではない。日本ならマイナーチェンジと言うべきところだ。
ではどこが変わったのか。
基本的にはエクステリアがメインである。フロントには、メルセデスの多くのSUVに使われているパンチドグリルを採用した。前後バンパーもアンダーガードをデザインモチーフに使ったタイプになったし、フォグランプも大きくなった。前モデルと比較するとこの方がSUVらしい。迫力もある。リアランプはEクラスと同じで発光量を調整できるモノになった。Cd値は0.29、これもSUVとしては立派だ。
エンジンにも変化があった。基本モデルが180(1.6ℓ=122馬力)なのは変わらないが、新たに220(2.0ℓ=184馬力)が加わった。これにともなって250は受注生産に。一方、AMG45は21馬力パワーアップッされ381馬力を手に入れた。世界一パワフルな量産4気筒だとメルセデスは胸を張る。なお、これらのエンジンはすべてターボで武装する。駆動方式は、FFの180以外はすべて4WD(4 MATIC)、トランスミッションは7速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)だ。
今回のモデルに限ったことではないが、GLAはSUVとしては全高が低い方だ。1500〜1510mmだから、平均1550mmの日本の立体駐車場にも対応できる。こういう点から見ても、今やSUVは特殊なジャンルではなくなりつつある。
また、最近のミニバンやSUVによく採用されるフットトランクオープナー(リアバンパーの下に足を近づければゲートが開く)も全車標準で装備する。ただし、斜め後方のクルマの存在を知らせるブラインドスポットアシストや、自動で車間距離を維持するディスタンスパイロット・ディストロニックなどは、AMG以外はオプションのレーザーセーフティパッケージ(19万9000円)になる。
価格は180が398万円、220が449万円、250が513万円、AMG 45が792万円。ただ、220の発売だけは9月以降になる。
報告:神谷龍彦
撮影:佐久間健
フロントビューはSUVらしく大きく変わった。ペットカートは4万8600円/5万4000円。
基本コンポーネンツはAクラスと共用する。リアオーバーハングを延長してGLAとした。
Eクラスに採用したクリスタルルック。後続車からの視認性を高め、眩しさを減少させる。
後席用のペットシートカバー。3万2400円するが犬好きにはけっこう歓迎されそうだ。
ラゲッジルーム用フルトレイ(1万800円)。ラゲッジルーム用フルカバー(1万2960円)。
220の2ℓ直4ターボ。184馬力を発生。ただ、このモデルの日本導入は9月以降になる。