【新車&NEWS】アウディ e-tron スポーツバック
アウディもEVに本腰。しかも5年で20モデル余

 “ヨーロッパ”は電気自動車(EV)に関しては少し遅れた感がある。このあたりは技術というよりむしろ哲学違いかもしれない。選択の自由というヤツだ。そのヨーロッパメーカーのうちのひとつアウディが、初めてEVを市販した。アウディ e-tron(イートロン)スポーツバックである。

オクタゴンフェイスだがカラーはグレーに

 アウディはアルミボディの採用で先陣を切ったように決して保守的なメーカーではない。しかもやりだすと速い。2025年までに全世界の主要なマーケットにおいて20モデル以上のバッテリ―電気自動車(BEV)を発売して、EVの販売を40%にすると公言している。E-tron自体の発表は2018年にさかのぼり、2019年のロサンゼルス・ショーではクーペスタイルのスポーツバックを世界に公開した。
 エクステリアの特徴は同社のQファミリーを表すオクタゴン(八角形)シングルフレームグリル。ただし他のQファミリーと区別するべくフレーム部をプラチナグレーとし、さらに下部にe-tronのロゴを配している。サイドでは低く弧を描くルーフラインがクーペSUVを、前後のブリスターフェンダーがクワトロのイメージを引き継ぐ。

0-100/h=5.7秒、航続可能距離は405

 アウディ・ジャパンではスポーツバックのまず日本導入の記念モデル「ファーストエディション」を登場させ、その後にSUVのe-tronが続く予定だ。
 ファーストエディションのベースはe-tronスポーツバック55クワトロ。前輪、後輪それぞれに1基のモーターを搭載し、前後輪を独立してコントロールする、電動4WDである。
 モーターの出力&トルクは、通常が265kW&561Nm、Sモードだとそれぞれ300kW&664Nm。Sモードでの0-400ⅿ加速は5.7秒、通常モードだと6.6秒。95kWhの駆動用バッテリーにより一充電当たりの航続可能距離は405(WLTモード)と発表される。
 通常はリアモーターのみが動き、大きな加速が必要な場合や滑りやすい路面などではフロントモーターを作動させる。この時間、わずか0.03秒(実際に計ったわけではないが……)。足回りは前後5リンクで、アクティブエアサスペンションを標準装備する。速度や路面に合わせて車高を自動調整する。

是非ともつけたいバーチャルエクステリアミラー

 アウディ初の装備として挙げられるのがバーチャルエクステリアミラーである。(他メーカーではすでに採用しているところもある)室外の小型ミラーでサイドの視界をダッシュパネルとドアの間に設置されたOLED(オーガニック・ライト・エミッティング・ダイオード=有機発光ダイオード)に表示する。標準のドアミラーよりもミラーハウジングがスリム化でき空気抵抗が減る。CD値は0.25。ただ、素人目にはもっとボディに近づけた方がいいと感じるが、視界を確保するためにはこの程度ボディとの距離保つ必要があるとのことだ。
 インテリアは基本的に水平基調。10.1インチと8.6インチ、二つのMMI(マルチメディア・インターフェイス)ナビゲーション・タッチレスポンスのディスプレイが上下に配置されている。
 さてこのe-tron、スリーサイズとウエイトは4900×1935×1615个2560kg。個人的には思ったより大きい。大きいのはサイズだけでなく車両本体価格もだ。1327万円、バーチャルエクステリアミラー仕様だと19万円高い1346万円。とは言え、e-tronは約40万円の減税のほか一般社団法人次世代自動車センターが交付する40万円の補助金を受け取ることもできる。まあ、このクラスのモデルを求める人にとってはこの価格は問題ではないかもしれない。おそらくその加速と乗り心地も大きいに違いない。

報告:神谷龍彦
写真:アウディ

オクタゴンのシングルフレームは踏襲するが、グリル中のカラーがプラチナグレーになった。

なだらかなルーフに横一筋のリアランプ。床下はほぼフラット。CD値は驚異の0.25を達成。

空気抵抗を減らすためならもっとボディに近づけても良さそうだがサイド視界確保にこれくらい必要。

この位置にサイドの様子が映る。画質はとても良いようだが、瞬間的に反応するのには慣れが必要?

センター上下に10.1と8.6インチ、2つのディスプレイ。メーターはもちろんバーチャルも選べる

充電はCHAdeMOと交流200Vに対応。ファーストエディションのホイールは大口径の21インチ。


最終更新日:2020/09/22