【NEWS】東京オートサロン2020
入場者33万6060人。今や立派なモーターショーに

 東京オートサロンは1983年の「東京エキサイティングカーショー」がスタート。チューニングカーやドレスアップモデルが中心だった。1987年には早くも呼称を「東京オートサロン」に変えた。その後、展示内容も充実し、このイベントをニューモデル発表の場にするメーカーやインポーターが出てきた。来場者数も順調に増えて昨年は3日間で30万人を超えた。今年はさらに約5千人以上増えて総入場者数は33万6060人と発表された。こうなるといまや立派なモーターショーである。
 今年の東京オートサロンは1月10日〜12日に開催された(千葉県・幕張メッセ)。プレス&業界専用時間は10日の午後2時までだったがすでにこの段階で会場は人、人、人。立錐の余地はあったが、撮影が難しいほどの混雑ぶりだった。一般入場が始まるとさらに人出は急激に増加した。繁華街のようだ。ここにいる限り“若者のクルマ離れ”ってのはいったい何処の話なのだという気がする。
 もともとチューニングカーの祭典だったからその手のモデルは相変わらず多い。そういうモデルも含めればスープラとスカイラインが目立った。ただ、ここではメーカーやインポーターのニューモデルやコンセプトカーを中心に紹介してゆきたい。

コンセプトカーも増えた。インポーターも増えた

 メーカーとして目立っていたのはダイハツだ。とくに、今年の中頃に発売されると思われる3気筒エンジンを積む軽クロスオーバー「TAFT(タフト)コンセプト」が目を引いた。TAFTはTough & Almighty Fun Toolの略だという。ライバルは今月の1月20日からデリバリーが始まるスズキのハスラーだろう。
 さらにハイゼットの初音ミク、ハイゼットトラック初音ミク、ハイゼットトラックPEAKS、コペンGR SPORT カスタマイズ、タント・カスタムなどの出展のほか、ダイハツのエンジニアと本物のエンジンを組み立てるなどのワークショップもあった。
 一方スズキは発表されたばかりのクロスオーバー軽「ハスラー」のストリートベースを出展。さらにジムニー、ジムニー・シエラ、スイフト・スポーツKATANAなどを展示した。
 ホンダは「N-ONEカフェレーサーコンセプト」、NSX2020、シビック・セダンとS660などマイナーチェンジ・モデルを発表。ただし、シビック・セダンとS660は1月10日に正式にチェンジが告げられた。
 マツダは、クロスオーバーSUVのアクセサリーパッケージ装着車と、モータースポーツをイメージしたカスタマイズカーを出展した。スバルは次期「レヴォーグ プロトタイプ」、三菱はeKクロスのワイルドビーストなどを世に問う。
 トヨタは今年も優勢だった。前述のスープラがショップモデルも含めると台数はもっとも多かったが、それに続いたのが日産のスカイラインだ。中でも400Rスプリント・コンセプト]は注目に値する。トヨタはスープラ以外ではRAV4もあったが、イベントとして人目を引いたのは今年のWRCヤリス2020とそのチーム発表だ。
 さて輸入車の方。こちらも今回は増えた。ボルボはXC60T8ポールスター・エンジニアード日本初公開(発売は今年の夏か)の場に初めてオートサロンを選んだ。さらにルノーは昨年ニュルブルクリンクでFF市販車最速ラップを記録した「メガーヌ ルノースポール(R.S.)トロフィーR」の市販モデルを展示。このモデルは2グレードあり、ともに限定販売。詳しいことはhttps://www.renault.jp/car_lineup/megane_rs/trophy-r/index.htmlに。
 このほかにメルセデス・バンツが電気自動車「EQC」、アストンマーチンがSUVの「DBX」などを出展した。また、GMは8代目コルベットをここで日本初お披露目した。ともかく大盛況だったオートサロン、来年は1月15日から17日の開催予定。

報告:神谷龍彦
写真:佐久間 健

ダイハツ TAFT。ライバルはハスラーか。ハスラーと比べると多少スパルタンかも。

レヴォーグ プロトタイプ。市販は年内の予定。ほぼこのままの姿で登場するだろう。

スカイライン400Rスプリント・コンセプト。スカイラインはこのほかにも多く出展された。

今年もトヨタはWRCがんばります! WRCヤリス2020。トヨタは数の上でも会場を圧倒。

ボルボXC60プラグインハイブリッド。ボルボは東京オートサロン初参加だ。

7分40秒00。ニュルブルクリンクの北コースで市販FF最速を記録したメガーヌ ルノースポール(R.S.)トロフィーR。トロフィーR(689万円)が47台、そのカーボンセラミック・モデル(949万円)が4台の限定販売。申し込みには15万円必要。

プレス専用時間でもこの混雑。一般に開放された後での混雑は想像以上だった。


最終更新日:2020/01/14