スカイライン クロスオーバー

コンセプトは新魅惑、新洗練、新高性能

短いオーバーハングと大径タイヤを4隅に配置することで、力強さとクーペの持つスポーティなイメージを表現している。

 

シートのヒップポイントを高めに設定することで、セカンドシートでも十分な居住性を確保。

 

これまでのアラウンドビューモニターが更に進化。トップビューで自分のクルマ位置を確認しながら、音声案内に従うだけで、駐車が簡単に!

 

VVELを搭載したVQ37VHR3700ccエンジンに組み合わされた7速ATが、走りに大いに貢献している。

 2009年7月13日スカイラインにクロスオーバー仕様が誕生した。そのコンセプトは、新魅惑、新洗練、新高性能の三つであるという。

これまでのクロスオーバーは、SUVとセダンの特長を生かすところを重点としてきたが、スカイライン クロスオーバーはそうではなく、SUVとクーペから、更にラグジュアリーでスタイリッシュな世界を作る、という新しいものに挑戦した。

 コンセプトのひとつである新魅惑とは、SUVとクーペのクロスオーバーだからこそ生まれた、まったく新しいプロポーションにある。FRの強みを活かし、短いオーバーハングと大径タイヤを4隅に配置することで、力強さとクーペの持つスポーティなイメージを表現している。更に、キャビンを意図的に後方へ配置しながら、必要な室内空間を維持させつつ、クーペのイメージを堅持させ、それでいて、ホイールベースをクーペより50mm短縮し、回転半径を出来るだけ小さくしてはいるが、シートのヒップポイントを高めに設定することで、セカンドシートでも十分な居住性を確保した。

 ふたつ目のコンセプトである新洗練とは、インテリア質感の高さは当然のこととして、先進技術を搭載し、安全性が高く、安心してその機能を使うことが出来る品質の高さも重要項目として盛り込んだ。一部グレードに搭載される駐車支援システムでは、これまでのアラウンドビューモニターを更に進化させ、トップビューで自分のクルマ位置を確認しながら、音声案内に従って操作するだけで、駐車が簡単に出来る駐車ガイドや、高速道路走行中に犯しやすい走行レーン逸脱から、警告音の発生と、片側のブレーキを自動的に作動させ、自然に近い形で走行レーンに戻すようなシステムも組み込んだ。

 三番目の新高性能とは、クーペの性能をクロスオーバーに持ち込んで得られる、スムースな操縦性と、上質な乗り心地に加え、先端技術のVVEL(スロットルバルブを持たない可変動弁システム)を搭載したVQ37VHR3700ccエンジンに組み合わされた7速ATが、クーペのプラットフォームを十分に生かした走りを実現したところにある。

 なお、クロスオーバーだから、当然駆動系には2種類が用意される。2輪駆動は後輪駆動であるところが、他のSUVやクロスオーバーと違う。それ故、4WD仕様であっても、操縦性に及ぼすところが少ないのも、FWDベースであるといえよう。

 また、4WDシステムには、ニッサンお得意のアテーサETSが採用されており、普段の走行では、完全に後輪100%駆動であるが、走行バランスが崩れる状態に陥ると、駆動力を前後50:50まで振り分ける。

 室内環境では、高級クロスオーバーということから、ボーズのサウンドシステム(スピーカーの数は11個、8チャンネルデジタルアンプ仕様)が、全グレードに標準装備される。

車両価格は420万円〜499万8千円

リポート:青池 武


最終更新日:2015/02/09