メルセデスベンツE230CDIのルーツを探る

1937-40年メルセデスベンツ260D
世界初の量産ディーゼル乗用車”メルセデス・ベンツ260D”は、70年前の1936年2月、ベルリンモーターショーで発表された。メルセデスとしては中間グレードに位置するタイプ230(W143)とシャーシ、ボディを共用し、エンジンはベンツが特許をもつ与燃焼室式4気筒2545cc、45馬力/3000rpm。カタログによると最高速度98km/h、燃費12.4km/Lと記されている。


ここに載せた画像はカタログから抜粋したものであるが、プルマン・リムジーネとランドレーにはタクシー専用車も用意されていた。ドイツでは当時ランドレータイプのタクシーが多かったと聞く。タイプ230のガソリンに比べ価格は11〜16%高かった。260Dは1940年に生産中止され、戦後、新しいディーゼル乗用車170Dが現れたのは1949年であった。
 

知事のボトルフリフリの影響か、ディーゼル拒食症に陥った市場に、再びパイオニアとしてE320CDIを導入。2つのイヤー賞受賞に喝采を送りたい。

著:当摩 節夫