MINIクーパー・コンバーチブル

ときには、ミもこころもオープンに!

佃 義夫

最高出力231馬力の2リッター・ツインターボ・エンジンを搭載するジョン・クーパー・ワークス。専用のエアロキットを装備する。

電動ソフトトップは時速30㎞なら走行中でも開閉できる。スライディング・ルーフ機能も持っている。気軽に“オープン”走行を楽しめる。

ソフトトップを開けるとこんな感じ。リアの視界はまずまず。2本出しエキパイやJOHN COOPER WORKSがスポーツ性をアピール。


撮影中に小雨が降り出した。こういうときには電動ルーフは便利だ。前席を目一杯下げると、後席は大人の長距離ドライブにはキツイ。

赤いステッチの入ったパドルシフト付ハンドル、2トーン・スポーツシート&ヘッドレストはJOHN COOPER WORKSの専用装備。

エンジンは3種類。1.5リッターは3気筒(136馬力)、2.0リッターは4気筒(192馬力と231馬力)。変速機はすべて6速ATだ。


※画像クリックで拡大表示します。

 MINI(以下ミニ)が売れている。日本自動車輸入組合(JAIA)発表の2016年度上期(4〜9月)のブランド別輸入車販売でミニは、1万1780台、前年比21・9%増で第5位だ。
 注目されるのは、約22%増という大幅な伸びで4位のアウディに迫る勢いを示していること。
 そういえば、このところミニのバリエーションが一気に拡充されたのだ。前回のRJCカー・オブ・ザ・イヤー インポート最優秀賞に輝いたのが「MINIクラブマン」だが、今年に入って新世代オープンモデルのコンバーチブル、クリーン・ディーゼルエンジン搭載モデルが追加投入された。いまや、ミニファンにとってミニシリーズからどれを選ぶか、悩むほどミニが充実してきている。
そのミニシリーズの中で「BMWミニ」としての第3世代コンバーチブルが今春から日本市場に投入されたが、そのプレミアム・スモール・コンパクトセダンの最新世代オープンモデルを謳うコンバーチブル4シーターを試乗した。
 試乗車は、ミニクーパー・コンバーチブルでエンジンは1.5リッター直列3気筒をツインターボで過給したものでトランスミッションは6速AT。価格は消費税込み342万円だ。
 2リッター直列4気筒ターボエンジン搭載のSコンバーチブルは、397万円で52万円の価格差があり、3気筒の特徴と4気筒の余裕の走りをどう選ぶかということだろう。いずれにしても、BMWのダウンサイジング・ターボの最先端エンジンを搭載しているということだ。
 まずは、フルオープンで青海からレインボーブリッジを渡って芝浦へのコースを選んで走った。試乗車の3気筒ターボ搭載車だが、低速時の加速にも不満はなく3気筒でも本当に元気に走る。  
 さすがに、フルオープンなのでこの3気筒エンジンはアクセルを踏み込むと振動音が聞こえるが、オープンカー走行での風切り音もありさほど気にならない。むしろ、3気筒らしい音質・振動はミニらしい。コンバーチブルなのでボディ剛性がいささか心配だったが、サスが滑らかに上下することで上質な乗り心地としっかりしたボディ感だった。
 ミニは、独特のゴーカートフィーリングと言われているが、レインボーブリッジの急コーナー入り口でハンドルを切っても自然とロールせずに曲がってくれた。そのゴーカートフィーリングは薄れてきたのか。
 オープンカーの走行は久しぶりだったが、何と言ってもその爽快感は気持ちを晴れやかにしてくれる。あいにく、試乗した日は曇り空で雨も降りそうだったが、案の定レインボーブリッジで芝浦に渡った頃からポツポツ降り出した。早速、ソフトトップの開閉をオープンからクローズを試してみた。スイッチを押し20秒程度(カタログで30㎞走行まで18秒)で閉まり、クローズ走行では全く違うクルマの感覚になる。風が当たり、景色が広がる日常の生活を忘れさせるオープンカー走行を改めて感じさせてくれた。
 実は、義弟夫婦が長年のミニユーザーで彼らは2009年式ミニクーパーに乗り続ける身近なミニファンだ。ミニは、かつてのローバーミニからBMWミニとなったが、デザインはキープコンセプトを継承されている。開発はドイツだが、生産は英国オックスフォード工場(旧ローバー社カウリー工場)だ。英国が生んだこの大衆車は「変わらない良さ」がある。でも、EU脱退を決めたこの英国生産車は、BMWの買収で独・英融合で進化(深化)している。
 ミニの長年のユーザーである義弟夫婦にこんな連絡をした。「ミニのコンバーチブルもなかなか、いいよ!」

撮影:佐久間健

<佃 義夫> 最終更新:2016/10/08