トヨタ RAV4

人生という冒険がもっと楽しめるクルマ



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 6代目となったRAV4の開発コンセプトは「Life is Adventure」。5代目が掲げていた「日常の冒険心」という可能性をさらに広げるため、より自信に満ち、あらゆる用途に対応でき、より効率的に、もっとダイナミックに、さらに人や社会とますますつながっていく、そんな人生という冒険がもっと楽しめるクルマとしてのデザインに注力した。

 新型RAV4は3つのグレード展開をしており、基本的なサイズはほぼ先代と変わらないものとした。都会的な洗練をテーマにしたZグレード(HEV/PHEV)のボディサイズは全長4600mm×全幅1855mm×全高1680mm(PHEVは1685mm)。Adventure(アドベンチャー HEVのみ)はそれぞれ4620mm×1880mm×1680mmで、専用バンパーを装着しているため全長が20mm長く、張り出したフェンダーのせいで25mm幅広くなっている。GR SPORT(PHEV専用)は4645mm×1880mm×1685mmで、専用空力パーツのせいでラインアップ中最も長くなっている。ホイールベースは2690mmで全て共通だ。

モダン・オフローダーとしてのデザイン

 試乗したのは「アドベンチャー」で、フロントはトレンドの「ハンマーヘッド」を採用しており、Zがバンパー一体型のグリルを採用したのに対し、アドベンチャーではそれをワイルド化して縦の比率を大きくした別体型のマットブラックフロントグリルを採用。ノーズピークをあえて高くしたり、バンパー下部に大型のスキッドプレートを取り付けたりしたことでオフロード車らしい顔つきになっている。
 サイドはワイドトレッド化したことに合わせて専用の大型アーチモールを装着。「Big Foot」と呼ぶ大径タイヤ(235/60R18ヨコハマ・アドバンV61 E +)と四角く張り出したマットブラックのオーバーフェンダーが、外装カラーの「エバーレスト」(黒に近いメタリック入りのダークグリーン)によく似合っていて本物の“道具”感を強調。全体としては直線基調で各パーツのエッジが効いた、四角いモダン・オフローダー的なイメージだ。

物理スイッチを残して機能的なインテリア

 RAV4のインテリアは実に機能的だ。前モデルから高さを40mm下げたというインパネ越しの眺めは凹凸のないスッキリとした視界を確保。ソフトパッドを広く使用したダッシュボードセンターにはその視界を妨げない形で12.9インチタッチスクリーンが配置されている。アイランドアーキテクチャーの文字通り、グローブをしていても操作しやすいレバー式シフトセレクター(「Z」では小型の電子制御シートセレクター)やモードボタンなどの走行部分、エアコンやシートベンチレーションなどの空調部分、ステアリングスイッチ部分など物理スイッチが機能ごとにバランスよく配置されていて、まことに使いやすい。アドベンチャーではミネラル(カーキ)やオレンジのアクセントカラーが配され、カジュアル感や遊び心のある仕上げにしてある。
 RAV4の後席は、170cmの筆者が座っても全く狭さを感じない必要十分なサイズ。パノラマムーンルーフ(オプション)を開ければ、抜群の開放感も味わえる。ラゲッジサイズは、ボディ後端まで四角いため、通常時で749Lもの大容量を実現した。ゴルフバッグ4個は楽勝で、後席を倒せば190cm近いフルフラットな床面が出現し、車中泊も容易に行える。

走りと燃費を両立

 RAV4アドベンチャーのパワートレインは、最高出力137kW (186PS)/6000rpm、最大トルク221Nm/3600~5200rpmの2.5L直4ガソリンエンジンに、前100kW(136PS)/208Nm、後40kW(54PS)/121Nmの2モーターを組み合わせたもので、システム最高240PSを発生する。CVTトランスミッションを介した4WDのWLTCモード燃費は22.5km/L。さらにGRスポーツなどのPHEVモデルを選ぶと、システム最高で242kW(329PS)を発生し、0-100km/h加速5.7秒というスポーツカー並みの性能が手に入る。それでも燃費は21.5km/Lなので、もう文句なしだ。
 走り出すとすぐに、そのボディ剛性の高さがステアリングやべダル、シートなど体で触れる部分からしっかりと伝わってくる。採用する改良型GA-Kプラットフォームは、高剛性&減衰接着剤の大幅使用やリア開口部の剛性アップ、前後サスペンション取り付け部の剛性約30%アップなどとともに、煽動構造のダンパーを使用したことが効果を発揮。加速時の車速の乗り方や、減速時の自然な制動力の立ち上がり方なども含めて、外観からは想像できないほどの落ち着きや高級感が感じられ、どのシートに座っても満足がいく。ただしアクセルを踏み込んだ時のエンジン音は、ちょっと興醒めなのだけれど。

「アリーン」でアップデートする環境を獲得

 ソフトの開発環境である「アリーン」を採用したRAV4の先進運転支援システム「Toyota safty Sense」は最新型を採用。前を走るクルマやコーナーに合わせてステアリングやブレーキ操作をアシストするPDA(プロアクティブ・ドライビング・アシスト)や、ドライバーの異常を検知して安全停止まで行える「ドライバー異常時対応システム」、対向車や出会い頭の車、歩行者、自転車までも検知する自動ブレーキ作動システムなど、未然に事故を防ぐ能力は非常に高いレベルにあり、状況に合わせて更なるアップデートが自動的に行われる。
 Zグレードにはレーンチェンジアシストやハンズオフ機能がオプションで用意されている。

 RAV4の強固な“ハコ”に包まれたような静かでフラットな乗り心地、スムーズな加減速とハンドリング、わかりやすい操作性や広いスペース、万全の安全性能、優れた燃費性能などは、都内の一般道や首都高を走ってみるとよくわかる。ライバルとなるマツダの新型CX-5で目指したポイントが、RAV4では「もうとっくにやってますよ」という感じで、それがしれっとできているところは素晴らしい。世界中で売れている車種はかくあるべし、という出来栄えだ。一方の短所といえば、高い販売価格(アドベンチャーの450万円〜PHEV GRスポーツの630万円)と、手に入りにくさぐらいかも。(了)
報告:石原 彰

最終更新:2026/06/29

 

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