ホンダ フィット(1)

数値では表せない価値「心地よさ」

5グレードとも同じボディだが、写真のクロスターはバンパーやホイールアーチのせいで全長は4mを、そして全幅は1.7mを超す。

走りの鋭さは2モーターハイブリッドシステムの「e-:HEV」が圧倒的に勝る。モーターの特性による低回転域からのトルクが凄い。

ホームとクロスターの全高は4WD同士だとクロスターが30亶發ぁ最低地上高もクロスターが5亶發ぁFF同士だと20从后


サスペンションは新設計。踏切や高速道路の繋ぎ目などもしなやかに乗り越える。乗り心地はかなりいい部類に入る。バランス良し。

すっきりしたインパネ。ピラーやサイドミラーの改善に加えて水平視野角も69度から90度に拡大。右左折時のイライラ解消。

「e-:HEV」のパワートレーン。72kWのエンジンに加えて80kWのモーター。都市部の日常ならエンジンは沈黙させたまま?


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 コンパクトカーのフィットが、今年2月にフルモデルチェンジして4代目となった。2月から9月までの販売台数は、前年より2割増の約7万3000台、月平均9000台以上と好調だ。新型は、歴代のデザインや性能・機能をベースに、数値では表せない価値「4つの心地よさ」を提案したとホンダは表現している。開発責任者の田中健樹氏は、クルマがめざすべき価値は何かを考えたとき、ホテルのタオルが思い浮かんだという。「シンプルなデザインに、ほどよい柔らかさと豊かな吸水性を備え、心地よさがある。普段使いのタオルをホテル仕様に替えるだけで心地よさや幸福感が得られる」と考えたそうだ。

フロントだけでなく斜め前や後方視界からもイライラ追放

 心地よさの一つは、試乗車(クロスター e:HEV)に乗り込み感じられた見晴らしのいい視界の良さだ。この「心地よい視界」は、フロントピラーの剛性強度を保ちながら断面構造を従来の半分以下の厚さにしたことによって実現している。これにより水平視野角は従来の69度から90度に大幅に拡大。三角窓の面積も拡大したことで、今までにない視界が広がった。ワイパーも車内から見えにくいヒドゥンワイパーだ。
 これまで所有したクルマの運転で悩まされていたのが、右コーナー、交差点右左折時の視界だ。フロントピラーとサイドミラーに邪魔され、対向車や歩行者が見えにくい。上体(視線)を動かして安全確認するので神経を使う。フィットではこのイライラを解消している。
 もう一つ、最近のクルマで気になる点がある。曲線スタイルや曲面サイドミラー、モニター誘導による駐車やバックである。自分の目視による車両感覚がずれて、以前より縦列駐車やバックが下手になった気がする。フィットは、各部を水平・直線基調として車両感覚や自車の向きを把握しやすい。それはダッシュボードとインストルメントパネルの上面をフラット化し、フロントウインドウとの合わせを水平基調にしているからだ。

e:HEVはモーター走行をメインに3つのモード

 フィットは五つのタイプがある。装備の違いによる設定ではなく、ライフスタイルやライフステージに合わせてBASIC、HOME、NESS、CROSSTAR、LUXEと設定している。生活になじむデザインと快適性を備えたHOMEや、試乗したCROSSTARは街にもアウトドアにも合う専用エクステリアのSUVタイプだ。CROSSTAR(4WD)は全高1725弌∈把稈肋綛155个如HOME(FF)と比較すると、全高は30弌∈把稈肋綛發20亶發瓩房めており、乗り降りに意識することもなく、街中での普段使いに違和感のないデザインだ。
 CROSSTARの「e:HEV」は、モーター走行をメインにして電気エネルギーやエンジン動力を最も効率よく使い分ける2モーターハイブリッドシステムを搭載。EVドライブモード、ハイブリッドドライブモード、エンジンドライブモードの3モードで、日常シーンのほとんどをモーターで走行。高速クルージングなどモーターよりもエンジンの方が効率が良い領域はエンジンで走行するシステムだ。

都内の短距離走行ならモーターだけでもOK

 エンジンは、最高出力:72kW(98PS)/5600−6400rpm、最大トルク:127Nm(13.0kgf・m)/4500−5000rpm。モーターは、最高出力:80kW(109PS)/3500−8000rpm、最大トルク:253Nm(25.8kgf・m)/0−3000rpm。日常のほとんどが、立ち上がりから最大トルク:253Nmを発生するモーターで走行する。都内での試乗はエンジンがかかることなく、モーターならではの静かさと、力強い低速トルクで滑らかな加速が味わえた。アクセルを急激に踏み込んでも、急激な加速ではなく制御された安心できる加速感だ。
 4WDはビスカスカップリング式で、e:HEVとの組み合わせて緻密かつスムーズにコントロールすることで、前輪のスリップを抑制し、後輪への伝達トルクを最適化している。スリップしやすい雪道でははっきり体感できるだろうが、街中でも発進時、カーブや交差点を走行する際に、スムーズな加速と安心感が得られる。
 信号の多い都内で助かったのが、電子制御パーキングブレーキだ。停車中にブレーキペダルから足を離しても停車状態が続き、アクセルペダルを踏めば、パーキングブレーキが自動的に解除され再発進できる。足が疲れにくく、気持ちにもゆとりが出る機能だ。
 全タイプに標準装備されているのが、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」。(1)衝突軽減ブレーキ(CMBS)(2)誤発進抑制機能 (3)後方誤発進抑制機能 (4)近距離衝突軽減ブレーキ (5)歩行者事故低減ステアリング (6)路外逸脱抑制機能 (7)渋滞追従機能付アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC) (8)車線維持支援システム(LKAS) (9)先行車発進お知らせ機能 (10)標識認識機能 (11)オートハイビームの11の機能で、衝突を予測してブレーキをかけたり、前のクルマにちょうどいい距離でついていったりできる。

報告:怒谷彰久
写真:佐久間 健

最終更新:2020/11/11