マツダCX-3が最高得点獲得。 最高評価「ファイブスター」は5車種に。
2015年度JNCP自動車アセスメント結果発表会

宮内 正人

 燃費データの一件が世間を騒がせていますが、ユーザーがクルマ選びをするときのポイントは燃費だけでないことはいうまでもありません。「リビングWeb編集部のアンケートによると、男性が1位・価格、2位・燃費、3位・安全機能、4位・車両サイズ、5位・車内の居住性。女性は1位・燃費、2位・価格、3位・安全機能、4位・車両サイズ、5位・デザインの順だそうです。
 私たちがより安全性の高いクルマ選びをする際の公的指標となるのが、車両衝突安全性などを評価する国土交通省と独立行政法人・自動車事故対策機構(NASVA)が実施している自動車アセスメント(Japan New Car Assessment Program略称JNCAP)。「2015年度・自動車アセスメント・チャイルドシートアセスメント」の評価結果発表会および車両展示が、5月27日(金)と28日(土)に、東京・有楽町駅前の東京国際フォーラムで行われました。
 俗に「クラッシュテスト」と称される衝突時の乗員や歩行者の安全性を評価する衝突安全性評価試験。毎年直近一年間の販売台数の多い車種を抜き打ちで購入して、茨城県つくば市の日本自動車研究所でテストされます。  
 22回目となる今年度は、軽自動車4車種、乗用車4車種、電気自動車など3車種の合計11車種が俎上に載せられました。試験結果は、2011年度から実施している乗員保護と歩行者保護を含めた自動車の総合的な安全性能評価である「新・安全性能総合評価」で、マツダCX-3、トヨタ・シエンタ(SCA付き)、ホンダ・シャトル、ジェイド、ステップワゴンの5車種が最高評価5★(ファイブスター)を獲得。このうち、総合点188.2点を得たマツダCX-3が2015年度の最高得点車となりました。
 また、2014年度から始まった自動ブレーキや車線はみ出し警報、後方視界情報といった予防安全性能評価は、軽自動車11車種、乗用車19車種、電気自動車など13車種の合計43車種について試験を実施。2015年次RJCカーオブザイヤーを受賞したスズキ・ハスラーはじめ、15車種が最高得点を得ました。
 5★を獲得したメーカー関係者には、実施団体の鈴木秀夫NASVA理事長とゲストに駆けつけたタレント・眞鍋かをりさんから「ファイブスター賞」のメダルとトロフィーが授与されました。
 2015年の交通事故死者数は4117人で、わずかながら15年ぶりに増加しました。「第10次交通安全基本計画」では、2020年までに交通事故死者数を2500人以下にするという目標が掲げられています。より安全性の高いクルマの開発、普及が進み、消費者がそれを選ぶことで交通事故の減少につながることが期待されています。
報告&写真 宮内正人

鈴木秀夫NASVA理事長とタレント・眞鍋かをりさんを囲んで5★を獲得した5車種のメーカー関係者。

今年度最高得点の総合点188.2点を獲得したマツダCX-3の関係者へ5★メダルが授与された。

日本自動車研究所(茨城県つくば市)でテストされたCX-3フルラップ前面衝突試験のもよう。

5月27日と28日、東京国際フォーラムに展示されたCX-3のフルラップ前面衝突試験車両。


最終更新日:2016/06/08